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2019-06-11

登記事項となる「種類株式の内容」

先日、単一株式発行会社が種類株式発行会社となる登記について、判断に迷うことがありました。

海外の種類株式

まず、種類株式を発行する際は、通常、定款「第2章 株式」の次に「第2章の2」を設けて、株式の内容を列挙しますね。
当該会社の定款案を確認すると、種類株式の内容としては通常目にするものよりも多くの条項が記載されておりました。
実は、役員も株主も海外の方であり、現地でよく使われる優先株式の内容をベースにしたものであったため、私が見慣れた種類株式の内容とは表現が違っていたり、またボリュームもありました。

取得請求権の条件を登記

それら見慣れぬ定款記載事項の全部が登記事項となるのか否か。
判断に迷ったうちの一つが取得請求権の内容です。
定款では、取得請求権の行使にいくつかの条件を列挙してありました。
このいくつかの「条件」をも列挙して登記できるのかどうか。つまりは株式の内容(会社法第108条2項各号の事項)に含まれるのか。

まず、そもそも取得請求権に条件を付すことができるのか疑問に思いました。通常目にする取得請求権付株式は「いつでも」取得を請求できるとしているものが多い印象だったからです。ただし、これについては、取得請求権に条件を付すことができるという記載を書籍で確認できましたのですぐにクリアとなりました。

次に、取得請求権の条件は登記できるのかですが、条件についても登記できるようですね。また、条件について表現の具体性・抽象性も気になっていたのですが、法務局としても具体的かどうかは審査対象ではないので問題ないようでした。

参考書籍

株式の内容としての登記事項については、
金子登志雄・富田太郎著 『募集株式と種類株式の実務』(第2版・中央経済社)に詳しい記載があります。
書籍の中では、・優先株式の取得 ・株式の併合又は分割、募集株式の割当てを受ける権利 ・優先配当金の除斥期間 を例にそれらを株式の内容として登記すべきかどうか検討されております。

まとめ

今回、種類株式の内容の検討として大手企業の登記情報をいくつか参照しましたが、種類株式の内容はある部分オーダーメードなところですので、各社様々な印象です。こういった部分についてはやはり管轄法務局との相談が大事になりますね。

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